今回は「成長のための“言語化”の重要性」について書いていきます。

先日、某自動車メーカーの営業研修で話をさせていただいた際、私としてはとても面白い受講者からの質問がありました。

 

その質問は、「営業時代に後輩を成長させるために気を付けていたことは何かありますか?」というものでした。

 

仮に私が営業時代にこの質問を受けたとしたら、うまく回答できなかっただろうと思いました。

 

今は、即答です。

「成功体験、失敗体験をフィードバックさせること。」と答えしました。

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成功体験、失敗体験をフィードバックさせること、つまり、「言葉にさせること」。

“言語化”をさせるのです。


ここで、営業マンの皆さんに質問です。

先日の成約は何が理由で成功しましたか?

また、先日の失注は何が理由で失敗しましたか?

 

殆どの営業マンは雑務を含めた日々の“今の”業務に追われ、営業マンの本来の仕事である(過去の)“売りの仕事”をフィードバックすることができていないのです。

 

今を必死に頑張って生きてしまっているのです。

 

長年、営業マンを見てきて実感していることがあります。

それは、デキる営業マンの多くはこれらを言語化することができているということです。

 

先日の自動車メーカーの講義の中で、私と一緒に働いていた後輩たちが漏れなく毎年表彰されるような営業マンになったことをエビデンスを含めて話したことが、質問をされた受講者のポジション(恐らくマネジメントもタスクとしているレベル)を含めて興味をそそったのだと思います。

 

営業マン時代、私が後輩たちに教えたことは当たり前の営業の仕方だけで、他にはない裏技のようなテクニックを教えたわけではありません。

そして、次が一番の成功理由です。

 

それは…、

失敗・成功体験をフィードバックさせる時間を作ったこと。


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このように書くと偉そうに聞こえますが、上下関係など関係なく私は純粋に彼らから多くを学びたかっただけだったのです。

今振り返り“言語化”すると、この言語化するための作業時間(コミュニケーション)が私を含め毎年表彰される営業マンとなった後輩たちの圧倒的に大きな成長に繋がったのです。

 

また、私自身が「純粋に学びたかっただけ」とお伝えしたのは他でもなく、実際に後輩からの成功体験から数えきれないほどの学びを得、成果に繋がった場面をいくつも体感しました。

 

彼らとのコミュニケーションの中で、感心することが非常に多く「俺はそんな発想なかったわ。次、自分でもやってみよう。」と何度後輩たちに言ったことか…。

 

彼らにとっては、このコミュニケーションも“究極の成功体験”だったでしょう。

 

なぜなら、当時の私の実績は全社No.1

 

後輩たちは自身が成功した流れを説明し全社1位の営業マンから感心されるわけですから。

成功体験にならないわけがありません。

 

失敗体験も然りです。

 

特にこの点は私が自身の流れを整理するために後輩を捕まえて雑談がてらフィードバックをしていました。

そして、意見を聞く。

私「今回は●●の提案をして、このタイミングでクロージングをしたらお客様が考えることを辞めてしまった。○○(後輩)ならどうする?」

後輩「今聞いて思いましたけど、私はこの提案自体がすごいと思います。ただ…した方が良いとも思いました。」

 

営業マンであれば誰しも悔しい提案・商談があったはずです。

それを如何に言語化するかが非常に大切なのです。

 

ただ、その言語化するのにも“質”も大切です。

 

上司「なんで決まらなかった?」

営業マン「お客様の購買意欲がさほど高くなかったからです。」

上司「次、どうすんだ?」

営業マン「もっと電話(メール)して他当たります…。」

これも一種のフィードバックですが…、

違います。違います。

 

未来、同じシチュエーションになったらどうすればよい方向になるか?

未来、同じシチュエーションでは他によい方法があるか?

 

これらの言語化が必要なのです。

 

ポジティブのフィードバックも同じです。

 

未来、同じシチュエーションになったら同じようにorより良い条件で決まるか?

未来、他により良い方法があるか?

 

これらを脳みそから出し、声にする(アウトプットする)ことで、成功体験(失敗体験)として記憶に残る(インプットされる)のです。

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そして、この作業をすることで同じ失敗をしないこと、良い場面では“再現性”が増すのです。

 

同じ失敗は避けるようになり、同じ成功が増えるのです。

 

私は幼少期、階段から落ちて顎が割れたり、スケートリンクで全力疾走して思い切り転び額を割って氷上を血まみれにしたりと顔の数か所に今も傷跡が残っています。

また、小学生の時にサッカーで勝った試合においてボレーシュートを決めたその瞬間を40年経った今でもはっきりとスローモーションで憶えています。

 

私の体が覚えている「失敗体験」「成功体験」です。

 

過去の体で覚えた経験から失敗を避ける、成功体験から次も同じようにまたはよりよくできるように動く。

 

残念ながら、言葉(言語化)はそこまではいけませんが…。

“言語化する”ことは、大袈裟でなくこれに近いモノです。

 

そしてビジネスにおいては“未来を良くするためにどうするか?”と紐づけて言語化すること。

 

脳でなんとなく考えているものを言葉にして整理させる。

そして、明確にした過去から改善を見つけて未来を良くする。

営業マンだけでなくビジネスマンの基本です。

先日の受講者のようにマネジメントをする上で、矢印を後輩・部下に向けてみてください。

それが“マネジメント”になり、組織の成長の近道になるはずです。

 

また、矢印を自身に向け、フィードバックができる環境を作ればそれは自身の頴娃町としての成長の近道になるはずです。

 

是非、やってみてください。

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