今回は、営業マンが最も経験するシーン、「お客様よりお断り(ペンディング)を頂くシーン」について
お伝えします。 


営業マンが如何に本気で提案・商談をしていてもお客様より断られる、
またはペンディング(延期)になることは少なくありません。 


その際、お客様が気まずい思いをされているだろうなと感じるシーン、
営業マンの皆さんであれば経験があると思います。 


デキる営業マンは、短い時間でのコミュニケーションであっても
お客様とある程度の関係構築が出来上がります。 


新規顧客・自社管理顧客に対し、しっかりと提案・商談をします。 

「完璧な提案・商談=成約」ではありません。 


様々な理由によって、(今は)購入できないとなることもあります。 


その時にお客様はどう思うか? 

「こんなにちゃんと提案してくれているのに…断るのは忍びない、申し訳ない。」
という気持ちになります。 


「だったら買ってくれよ…」と、本気で思ってしまいますよね。 

特に、自分がベストだと思う提案をして、それが断られたときのショックは非常に大きいものです。 

「こんなに一生懸命やったのに…」と、正直なところ、面白くない気持ちになることも
少なくありません。 


そのようななんとも難しいシーンである“断られた時”、もう一度その場でガッツクのも
一つの方法ですが…最後は 

「お客様に気まずい思いをさせない」ということです。 


関係構築ができ、しっかりと提案・商談ができればできるほど、お客様から生まれる感情は
「気まずさ」なのです。(何とも思わないお客様も中にはいますが…) 


特に、長期にわたって関係構築ができたお客様ですと、断ることに罪悪感すら抱くことがあります。 


その結果…、気まずい沈黙や不自然な会話が生じてしまいます。 


このような経験ありますよね? 


では、どうすればよいのか? 

シンプルです。 

気まずい思いをさせないために「謝罪をする」のです。 

「気持ちよく断られる」ことを意識するのです。 

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具体的には、こちらから「私の提案が至らず申し訳ありませんでした」と謝ることが有効です。  

断られた際にお客様に気まずい思いをさせないために、ネガティブになりかけている感情を
こちらが回収してあげるイメージです。 


そう思えば、謝罪なんて何のその! 


もちろん、提案が悪かったわけではなく、時には最高の提案をしてもらっても
断らざるを得ない都合がお客様には存在します。 

「なんか申し訳ない…。」
「私のために時間を取ってしまいごめんなさい。」 

お客様からこんなことを言って頂くことだってありますよね? 

ただそれは良くないこと。 

こちらが先に謝ることで、お客様は断ったことに対するストレスから解放され、
気まずい思いが軽減されます。 

断ってしまったためにその後の付き合いが少し希薄になってしまったり、
消滅してしまうことを避けられます。 

本来、提案・商談に自信があったのであれば営業マンが謝る必要はありません。 

しかし、謝ることでお客様の気持ちが軽くなり、次の機会に繋がる可能性が高まるのであれば、
謝罪作業を引き受けられませんか?  

実体験を少しご紹介します。 

私がトヨタの営業マン時代、ある日新規のお客様との商談が順調に進み、
私は自信を持って車を提案していました。
短い時間で関係構築もでき、共通の趣味(陶芸)を聞き出しそれで少し盛り上がったほどです。 


しかし、結果としてはその日の夜に他社の車を選ぶことを決め、私の提案は断られてしまいました。 

(言い訳をさせて頂くと…)もともと他社車両を指名買いする予定で、
その前に同等の競合車を見に来ただけだったが私の商談によって
もう1つの候補に確実になったとのことでした。 

そのとき、私はその場で「私の提案がうまくなく、申し訳ありませんでした」と謝罪をしました。 

正直、心の中では悔しさもありましたが、お客様の立場になって考えたときに私が先に謝ることで、
その方が断ったことに対する後ろめたさを感じずに済むだろうと考えたのです。 

そのお客様は、もう二度とお会いすることはないと思っていたところ、
数ヶ月後、そのお客様から連絡を頂きました。 

友人を紹介したい。と。 

「先日は買わずにすみませんでした。ただ、気持ち良い商談だったので…」と。 

この話の流れでお分かりの通り、その商談は無事に成約に繋がりました。 

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この経験から学んだのは、NGだとわかった時点で「気持ちよい断られ方」に切り替えることで、
今後のビジネスチャンスが“少しだけ”広がるということです。 

営業マンが忘れがちなことです。 

提案を断るという行為は、実はお客様にとってもストレスがかかる作業であるということ。 

そうであれば、提案商談をした責任として営業マンサイドが丁寧にそのお客様のストレスを回収すること。 

どんなにデキる営業マンでも断られることをゼロにすることはできません。 

営業活動において、断られることは避けられない現実です。 

しかし、断られたときにお客様に気まずい思いをさせないようにすることが、
次のビジネスチャンスに繋がると信じてドンドン気持ちよく断られてください。 

次回は私が行なっている「研修」についてお話したいと思います。

 

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